ランクル300ZXのバッテリーを145D31Lに交換したら上カバーが付かなかった話

未分類

今日、ランクル300ZXのバッテリーを見ていて、少し複雑な気持ちになりました。

ランクル300ZXの外装
今回確認した私のランクル300ZX。バッテリーひとつを見ても、世界市場向けの設計を感じます。

ボンネットを開けて確認すると、装着されていたのは日本車で昔からよく見るJIS規格のバッテリーというより、欧州規格のLN系に近いバッテリーでした。

ラベルを見ると、395LN4-MF、20HR 80Ah、CCA 620A の表記があります。

ランクル300は日本の車ですが、車両としてはもう完全に世界市場を見て作られている。そんなことを、バッテリーひとつからも感じました。

私は再生バッテリーを11年扱ってきて、累計で10,000個以上のバッテリーを見てきました。それでも、ランクル300ZXの現車を前にすると「今の車は、昔の感覚でバッテリーを選ぶと危ないな」と改めて思います。

今回見たランクル300ZX

今回確認したのは、私のランクル300ZXです。

外装は白。ZXらしく存在感があり、内装は明るいベージュ系です。後席モニターもあり、電装品の多い車両です。

ランクル300ZXのサイドビュー
ランクル300ZXのサイドビュー。車両全体として電装品が多く、バッテリー選びも単純ではありません。
ランクル300ZXの後席モニター
後席モニター付きの内装。こうした装備が増えるほど、バッテリー交換時の電源管理も慎重に見たいところです。

セキュリティにはAZMのセキュリティが入っています。

こういう車両は、単純に「エンジンがかかればいい」という考えでバッテリーを交換すると、あとから面倒なことになる可能性があります。

理由は、車両側の電装品が多く、セキュリティや電子制御も絡むからです。

純正側は欧州規格LN4系に近いバッテリー

今回装着されていたバッテリーは、形状としては欧州規格のLN4系に近いものです。

ランクル300ZXに装着されていたバッテリー
装着されていたバッテリー。端子位置やケース形状が、一般的なD31系とは違って見えます。
395LN4-MF 80Ah CCA620Aの表記
ラベルには395LN4-MF、20HR 80Ah、CCA 620Aの表記が確認できます。
項目 確認できた内容
型式表記 395LN4-MF
20時間率容量 80Ah
CCA 620A
規格感 欧州規格LN4系に近い形状

ここで大事なのは、容量やCCAだけで判断しないことです。

バッテリーは「性能が大きければ良い」だけではありません。ケース寸法、端子位置、固定方法、上カバー、周辺ハーネスとの干渉まで見ないと、現車では問題が出ます。

パナソニック カオス145D31Lに交換した結果

今回は、パナソニック カオスの 145D31L を装着しました。

カオス自体は良いバッテリーです。性能面で見ても、国産バッテリーとして信頼性は高いです。

ただし、ランクル300ZXにそのまま装着すると問題が出ました。

上の黒いバッテリーカバーが付かなくなりました。

ランクル300ZXの黒いバッテリー上カバー
純正の黒い上カバー。145D31L装着時は、このカバーが戻らない状態になりました。

これはかなり大きいです。

バッテリー本体は載っても、純正のカバーが戻らない。つまり、車両側が想定している収まり方ではないということです。

ディーラーで良い顔をされなかった理由

この状態をディーラーに見せると、「これだと保証できない」と言われました。

正直、少し悲しくなりました。

こちらとしては、カオス145D31Lは悪いバッテリーではないと思っています。むしろ単体性能で見れば良いバッテリーです。

ただ、ディーラーの立場からすれば、上カバーが付かない状態は純正状態ではありません。

バッテリー周辺のカバー、固定、端子、ハーネスの取り回しに純正と違う部分があると、後から電装トラブルが出たときに保証判断が難しくなります。

これはディーラーが意地悪をしているというより、保証の線引きとしては自然です。

145D31Lが悪いのではなく、規格違いが問題

ここは誤解しないでください。

パナソニック カオス145D31Lが悪いという話ではありません。

問題は、ランクル300ZXの純正設計と、D31Lのケース形状が完全には合っていないことです。

  • 純正カバーが戻らない
  • 見た目が純正状態ではなくなる
  • ディーラー保証で不利になる可能性がある
  • 端子周辺の保護状態が変わる
  • セキュリティや電装品との相性確認が必要になる

バッテリー交換は、サイズ表だけ見て判断すると失敗します。

現車で「固定できるか」「カバーが戻るか」「端子や配線に無理がないか」まで確認する必要があります。

ランクル300ZXは日本だけを見て作られていない

今回、少し強く感じたのはここです。

ランクル300は日本の車ですが、もう日本市場だけを見て設計されている車ではありません。

ランクル300ZXのフロントビュー
日本車でありながら、車両設計は完全に世界市場を向いていると感じます。

バッテリー規格を見ても、装備を見ても、完全に世界市場向けの車です。

昔のように「国産車だからD31を入れておけば大丈夫」という感覚では危ない。

再生バッテリーを11年扱ってきた私でも、現車確認なしに断定するのは怖いと感じました。

AZMセキュリティ装着車は特に慎重に見たい

今回の車両にはAZMのセキュリティが入っています。

AZMセキュリティ装着車
AZMセキュリティ装着車。防犯上、具体的な配線や解除方法には触れませんが、バッテリー交換時は電源断にも注意が必要です。

セキュリティ装着車の場合、バッテリーを外す作業そのものにも注意が必要です。

不用意に電源を落とすと、警報、設定、電装品の初期化など、想定外の手間が出ることがあります。

セキュリティの具体的な配線や解除方法は防犯上ここでは書きませんが、バッテリー交換時には「ただマイナス端子を外せばいい」と考えない方が安全です。

ランクル300ZXでバッテリー交換する前に確認したいこと

確認項目 見る理由
純正バッテリーの型式 JISかLN系かを確認する
容量とCCA 始動性能の目安になる
ケース寸法 固定とカバー装着に関係する
端子位置 配線に無理が出ないか確認する
上カバーの装着可否 純正状態に戻せるかを見る
ディーラー保証 保証判断に影響する可能性がある
セキュリティ有無 電源断時のトラブル防止

特に、上カバーが付くかどうかは見落としやすいです。

バッテリー本体が載った時点で「交換できた」と判断してしまいがちですが、カバーが戻らないなら、それは完全適合とは言いにくいです。

私なら次回はどうするか

次にこの車両でバッテリーを選ぶなら、まず純正同等のLN4系、またはディーラーが保証面で問題ないと判断できる規格を優先します。

D31Lを使う場合でも、現車で上カバー、固定、端子位置、配線の余裕を確認してから判断します。

性能だけで選ぶなら145D31Lは魅力があります。

でも、ランクル300ZXのような車では、性能だけでは足りません。

車両として純正状態に近く収まるか。

ここまで含めてバッテリー選びです。

現場からの結論

ランクル300ZXにパナソニック カオス145D31Lを装着すること自体は、物理的には可能でした。

しかし、私の車両では上の黒いバッテリーカバーが付かなくなりました。

そしてディーラーからは、保証面で良い返事はもらえませんでした。

バッテリー単体の性能だけを見れば、145D31Lは良い選択肢です。

ただし、ランクル300ZXでは、純正規格、カバー装着、保証、セキュリティ、電装品まで含めて判断した方がいいです。

11年間バッテリーを扱ってきた立場から言うと、ランクル300ZXのバッテリー交換は「大きい容量を入れれば安心」という単純な話ではありません。

カバーが戻るか。端子に無理がないか。ディーラー保証で問題にならないか。

そこまで確認してから交換するのが、結果的に一番安心です。

ランクル300ZXのラゲッジ
ランクル300ZXは装備も車格も大きい分、バッテリー交換も現車確認を前提にしたい車両です。
タイトルとURLをコピーしました